ヘキサゴンレンチ PB Baumann

この工具の一般的な名称は何だろうか? 自転車の本などではAllenKeyと呼ばれているが、六角棒レンチとかヘキサゴンレンチ等の呼び方が一般的だと思う。PB Baumann社ではHex keyという呼び方をしている。

ヘキサゴンレンチは、今まで安物(製品に付属しているおまけ)ばかり使ってきたが、自転車をいじるようになってからはLIFU自転車工具セットの、これまた安物を使ってきた。しかし、その使用頻度の高さから、もう少し良いものが欲しくなってきた。またフリーハブの分解には10mmヘキサゴンが必要だったので、この機会に購入に踏み切ろうと思う。(LIFU自転車工具セットのヘキサゴンレンチは8mmまでしかない。)

調べて気に入ったのはスイスのPB BAUMANNというセット。これは自転車メンテの本でも必ず目にするもので最もスタンダードなもの。クロームヴァナジューム鋼という合金で作られ、適度にしなり、常に一定のトルクを正確に伝えてくれる。仕上げ寸法精度は0.01mmと高精度かつ硬度HRC59の硬さが特徴で、耐摩耗性、耐持久性などベーシックな部分がしっかりしている。驚くのは各サイズ一本一本にシリアルナンバーが打たれ、紛失しない限り永久的にその製品の保証がされている。また工場から出荷される際には一本ずつ入念な製品テストが行われるという。今回検討しているサイズはフリーハブ分解用として10mmまで欲しい。また自転車用ということでロングサイズ(JIS規格よりも長め)、ボールポイント9本セットのものを選択。ただカラーバリエーションがある。

バリエーションはニッケルクロームメッキ、ゴールドメッキ、レインボー。しかも価格は全く同じ。迷う部分だ。レインボーは使用寸法が一目で判る意味ではよいのだが、先端と色部分は別パーツなのか、もしくは塗装によってそう見えるかが不明で、どちらにしても長年使っていると剥げたり塗装膜剥離の可能性がある。また汚れも目立つような気がした。結局ベーシックな感じのするニッケルクロームメッキにした。

最近工具は専門店で買うようにしているのだが、ヘキサゴンレンチを買う際に、PBよりもWera L形 ロングヘキサゴンを勧められた。海外ではPBを持っている人もWeraに乗り換えていると言う。Weraは6角部分が面接触で、よりトルクをかけられるという。また樹脂グリップにより手も痛くないとか。目の前で見せてもらったので、ちょっと悩む。でもPBを買いに来たので、結局PBにしてしまった。価格的にはWeraの方が数百円安く買えたのだが・・・ PBのヘキサゴンレンチはもう過去のモノになりつつあるという。ただ機能的なことはさておき、WeraよりもPBの方が仕上げが美しかった。

212L DH (Ball point hex key sets for hexagon socket screws)
9,607円(税込)
キーの長さ:No.1.5/14mm、No.2/16mm、No.2.5/18mm、No.3/20mm、No.4/22mm、No.5/25mm、No.6/28mm、No.8/32mm、No.10/36mm
ハンドルの長さ:No.1.5/80mm、No.2/90mm、No.2.5/110mm、No.3/125mm、No.4/150mm、No.5/165mm、No.6/185mm、No.8/200mm、No.10/220mm
買ったものはプラスチックホルダーが新しい。以前は9本とも一列に並んでいたという。

先端の加工はひじょうに精密で、実際の使用感も安物とは比べ物にならない。

シリアルナンバーが打たれている。

150614 上記写真は購入当時のものではなく、2015年に撮影したもの。すでに購入してから11年経過している。使用頻度も高いのに新品のような状態を維持している。精度も抜群に高く、丈夫でよい道具。