2010/07/22

ピック JIM DUNLOP Delrin 500 Standard 0.71mm

ギター歴1年ちょっと
今までピックは何でもよかったのだが、そうでもなくなってきた。使用していたピックは下写真で、ギターのおまけとか、Takamineから送られてきたピックなどを使っていた。みんな三角形の大き目のピック。先端が3箇所あるので、3倍お得という話もある。厚みは0.5~1mmぐらいまで。Takamineのピックはセルロイド製で独特の匂いがある。いまどきセルロイドは珍しいので、素材サンプルとして永久保存版にしてしまいたい。

ピックの不満
ストロークの練習では、どんなピックでも気にならなかったのだが、ソロ曲を練習し始めたらピックによる音の違いが気になり始めた。

薄いピック
0.5mmぐらいの薄いピックは、初心者に向いているらしいので、わりと中心的に使っていたが、ダイナミックレンジをコントロールしようとすると難しくなってきた。ガツンという力強い音が出せないのだ。どうしてもふにゃっとしなってしまって箒で掃いているような感覚になる。逆に均一な音を出そうとすると安易に出来ちゃったりする。また単音で弾いたときなどは、わりと明るくクリアな音がするので、好きなのだが、表現力となると物足りなさを感じはじめた。

厚いピック
1mm程度の厚めのピックを使ったら、ダイナミックレンジのコントロールがしやすくなった。強烈なアタックが実現できるので、弱く弾いたり、強く弾いたりのメリハリが自在にできる。問題は、単音で弾いたときの音ヌケの悪さ。薄いピックで弾いたときのような明るい音が出ないのだ。はじめテクニックの問題かなと思ったのだが、そうでもないようだ。ピックの素材次第で音ヌケがだいぶ違ってくるようだ。

ということで、厚めのピックで音ヌケがよいピックがないかと探してみることにした。現在の結論としては以下のDUNLOPのDelrinがよかった。と言っても、あれこれ試したわけではないが。


素材
Delrinというデュポン社のプラスチックを使っている。この素材は一般的にはPOM(ポリアセタール)とか言われているもので、ポリプラスチックス社のジュラコンとも同等品。個人的にPOMは馴染みのある素材なので、素材を見た瞬間これしかないと思ってしまった。素材の特長は耐摩耗性に優れていることと、自己潤滑性があることだろう。用途としては歯車などの機構部品などによく使われている。ピックとして必要な要件は十分満たされている素材だと思う。とくに素材の滑りは、弦を弾いたとき、スルッ パチンというはじけるかんじになり、0.71mmのピックでも明るくクリアな音が出せている。

ピックの形状
ティアドロップなのは、トライアングルが売っていなかったから。でも使ってみたら、このティアドロップの方がしっくりくる。指の動きをピックが邪魔しないという印象。

デザイン
カメのマークがかわいい。一番気に入ったのは、この部分かもしれない・・・ ビビッドなピンクも好み。

厚み
とりあえず0.71mmを使っているが、これしか買ってこなかったため。今後もう少し厚いものも試してみようと思う。ラインナップとしては、0.46, 0.71, 0.96, 1.14, 1.50, 2.00mmの6種類がある。

価格
通常1枚105円。SoundHouseでは70円で販売されている。

1ヶ月ぐらい使ってみて 2010/9/02
印刷がきれいなまま維持していたので、ルーペでよく見てみたら刻印だった。印刷に見える部分は溝になっていて、その溝に塗料を入れているので、簡単にはロゴやカメの絵が消えない作り。多くのピックはつるつるの表面に印刷しているだけなので使っているとすぐに印刷が消えてしまうのだが、このピックはそういうことがない。カメの絵は好きなので消えないのは嬉しい。ピックとして使えなくなったら、加工してクロックスのジビッツにでもしようかと思っているぐらい。

2ヶ月ぐらい使ってみて 2010/10/01
他の厚みのピックも試そうと思う。Delrin 500 Standardの厚みのバリエーションは0.46, 0.71, 0.96, 1.14, 1.50, 2.00mmがあるのだが、近くの楽器屋には0.46mmはなかったので、あるものだけ買ってみた。1枚105円。
ストロークやらアルペジオなど弾いてみての感想としては、0.71mmが一番使いやすかった。やはり厚くなるほど、抜けない音という印象が強い。アコギの場合、それなりのテンションが弦にあるので、ピックの方がしなってくれないと、なんか詰まった音になるという印象。うまくなれば、厚めの方がよくなるようなので、今のレベルは0.71mmがちょうどよいというところかも。

下の写真は2ヶ月使ったDelrin 500。意外とまだまだ使えそうな雰囲気。ピックの先端は当然削れてきているが、弾きごこちはあまり変化なくストレスなく使えている。カメさんの絵はちょっとかすれてきた。
1枚目がまだ現役だが、サウンドハウスで買い物があったので、ついでにストックを購入。1枚70円。気に入ると、ひたすらそればっかり使うという癖があるので、これぐらいないと不安なの。

2ヶ月半使ってみて 2010/10/15
先端が丸くなってきて、音のヌケが悪くなったので、新しいものに交換しようと思ったが、試しに先端をヤスリで削って、尖がらせてみた。
結果は、音のヌケが新品と同じようになった。むしろ新品よりも尖らせたので、繊細な音になった感じ。包丁のように研いで使い続けるのもありかも。1枚で半年ぐらいは行けるかも。

1年後 ピックを薄く削ってみる 2011/7/2
ギターをあまり弾かないということもあって、1枚のDelrin 500 .71mmを1年近く使っている。さすがに新しいものに交換しようかと思ったが、最後に薄くする改造でもしてみようと思う。Delrin 500は厚さの割りに明るい音がするので気に入っているのだが、やはり薄いピックほど高域がヌケない。持っているピックで一番薄いのはタカミネから送られてきたセルロイド製のTakamine THIN。厚みは0.5mmで音が明るくヌケる。でもやわらかすぎて、強く弾くときには物足りなくなってしまう。そこでDelrin 500 .71mmを下図のように削ってみることにした。
図は断面。ピックの先端は0.5mmと薄くして、後部はそのまま。厚さが徐々に変化している。こうすることで、音は明るくヌケて、持ったときは、ふにゃふにゃせず、厚めのピックのような感触を実現しようというもの。

実際に削ってみた。削るのは裏面だけ。表面にはお気に入りのカメの絵があるので削らない。紙やすりに擦り付けて削っては、ノギスで計測して追い込むという作業。最後にエッジを丁寧に処理して完成。作業時間は数分というところ。
結果、音は予想通り。オリジナルDelrin 500 .71mmよりも音のヌケが格段によくなって、音が明るくなった。弾いた感触はオリジナルに近く、薄いピックのような頼りなさはない。結構いいかもしれない。しばらく使って判断しようと思う。

市販のピックで、このような厚さが変化しているピックはあるだろうか? ちゃんと調べてはいないが、なかなかお目にかかれないと思う。理由は簡単で手間がかかるから。ピックは板の打ち抜きか、プラスチックの射出成型が主流だと思うが、薄板で、なおかつ、厚みが変化する板の成型は難しい。普通に成型してしまうと、反ってしまってピックとしては不良品になってしまう。一定厚で作って、それを削るのが一番確実だけど、手間がかかるので、数十円の単価のピックではやってられないだろう。