Audacity Effect Menu (エフェクト) LADSPA part4

220911更新
現時点のAudacity3.1.3では、LADSPAプラグインはすべて排除されてしまった。それでもサポートされ続けてほしい。自作プラグインをいくつか使っているので、使えなくなるのは辛い。下記の以前書いた記事はそのままにしておく。


180720更新
LADSPAはLinuxでは標準的なエフェクト。 ver2.1.1ではLADSPAエフェクトは、1つしか入っていないが、公式ページから90を超えるプラグインをダウンロードできる。 またLADSPAを拡張したLV2という規格のプラグインも扱えるようになった。 Windowsでは.dllで提供されている。
現行バージョンではVSTと同じようにリアルタイムプレビューが可能になり、設定の保存も出来るようになり使い勝手は大幅に向上した。

Winでは以下のファイルに保存されている。
C:\Documents and Settings\USER\Application Data\Audacity\pluginsettings.cfg
しかしながら、まだまだ不安定な印象で、うまく保存できなかったり、リアルタイムプレビューはエフェクトによっては使えなかったりする。

LADSPAはシンプルな仕様なので、C言語が少し理解できれば比較的簡単に自作することも可能。 個人的にAudacityで実験するためのプラグインをたまに作っている。
自作LADSPAなどのプログラムはこちら


LADSPA Effects

SC4 (LADSPA Effects) コンプレッサー


コンプレッサー。今回レビューにあたり、初めて使ってみたが使い勝手はよさそうだ。Audacity標準コンプレッサーよりも、こちらの方が普通のパラメーターが並ぶ。

特徴としてはRMSとピークの両方を見れることだろう。RMSは実効値、一定時間の平均の音量のようなもの。

RMS/Peak:0~1
これの挙動がわかりずらいので、下図のようにドラムのようなピークのある波形に適用してみた。ピークが鋭くない波形だと違いはほとんど出ない。

設定画面RMSを1にした状態。つまりピークを見ているので、ピークの値がThresholdを超えたら圧縮することになる。

適用後の波形。アタックもごっそり削られる。

RMSを0にした状態。これはRMS平均値を見ているので、Thresholdを超える波形の時間で挙動が変わってくる。このパラメータを1に近づけるほど見ている時間が短くなるようだ。

適用後の波形は、アタックが残るという結果になった。 簡単に言うとThresholdを超えても時間的に短い鋭いピークは残り、超えている時間が長くなれば圧縮される。

そのほかのパラメータは、数値通りの動きをする。コンプとして、ちゃんとした挙動を示すので、Audacity標準のビルトインコンプレーサーよりも、断然使い勝手がいい。
ただ、ご多分に漏れず、圧縮された波形は歪んでしまう。コンプは自作しか使う気になれない。


Audacity マニュアル 目次はこちら