2011/12/04

Audacity Effect Menu (エフェクト) part2

150720 更新
Leveller
Noise Reduction
Normalize
Nyquist Prompt ★
Paulstretch
Phaser
Repair ★
Repeat
Reverb ★★
Reverse ★
Sliding Time Scalse/Pitch Shift
Truncate Silence
Wahwah


Leveller


コンプとは違った方法で、音量差を少なくするプラグインで歪みがないのが特徴。

Degree of Leveling:
None-Skip / Light / Moderate / Heavy / Heavier / Heaviest

Threshold for Noise: -20~-80dB

原理が不明だが、歪が出ないというのは使いやすいかもしれない。あまり調整の必要のない簡易コンプというかんじ。



Noise Reduction


ノイズ除去のプラグイン。ノイズ成分をStep1でセットして、その成分を除去するような仕組み。この手のものにあまり頼らないほうがよい。どうしても不自然さが伴ってしまう。

サンプル音源。-50dBのホワイトノイズとアコースティックギターをミックス。10秒まではノイズありで、ビープ音以降はノイズリダクションした音。人工的なホワイトノイズだからか、結果は良好かもしれない。ただ、よく聴くと不自然さは漂っている。



Normalize


手軽にDCオフセットと、音量を0dBまで増幅することができる。機能としてはAmplify、High Pass Filterとかぶる。

Remove DC offset
無音時にレベル0になっていない場合、0にするためのもの。録音環境によっては、たまにズレが起きることがあるのでそれを修正する。

Normalize maximum amplitude
0dBの場合は最大音量にする。-1dBなどに調整して使うことも出来る。

Normalize stereo channels independently
ver1.3.14から導入された部分。チェックするとステレオの場合、各チャンネルごとに最大音量の調整が行われる。これをチェックしないと両チャンネルとも同じ増幅率が適用される。

上段が直流ノイズで0がズレてしまっている例。それにNormalizeをかけると、下段のようになる。0はちゃんと0になり、最大音量まで上げられている。

個人的に任意にDCオフセットをしたくて自作してみた。詳細はこちらのページで。


Nyquist Prompt ★


Nyquistのソースをプロンプトに打ち込むと、それを実行することができる。Nyquistプラグインの作成途中で、いろいろ値を変更しながら様子を見るのには便利。上記はLisp言語によるEQ。 最近になって、LispとSALの両方をサポートするようになった。Lisp記述する場合は、Use legacy (version 3) syntax をチェックする必要がある。


Paulstretch


選択したトラックをピッチを変化させずに時間を伸ばす。Time Resolutionは0.25ぐらいが適当とある。


Phaser


フェイザーはオールパルフィルタを使って特定の周波数の位相を反転する。その周波数をLFOで周期的に変化させながらドライ音とミックスする。元々はロータリースピーカーを模したエフェクター。しかし代替に及ばず、独自のエフェクターということで定着したようだ。

サンプルはアコースティックギターコードストローク。ヘッドフォンとかで聴くと、回っているような感じがすると思う。



Repair ★

何気にすごいプラグイン。インターフェイスなしで、選択と同時に実行される。
下の波形を見てもらえれば分かると思うが、上段がオリジナルで、不自然に乱れている。下段がRepairで、文字通りリペアした状態。キレイなサイン波に戻っている。ちょっとしたクリップなどであれば、かなりキレイに修正することができる優れもの。条件としては選択範囲を128サンプル以内にする必要があるので、かなり拡大してから利用することになる。




Repeat


選択範囲をその後ろに複数回コピーするプラグイン。
下は上段がオリジナルで、1~2秒を選択して、5回のリピートをかけてみた。その結果が下段でオリジナルの後に5回繰り返されて、7秒まで伸びている。繰り返しは割り込むかたちなので、選択範囲の後ろの音声は消えることなく、後ろにシフトする。



Reverb ★★


バージョン2.0.4になって標準リバーブがようやく登場。2.0.3まではGVerb(LADSPA Effects)しかなく、設定も保存できないモノラルリバーブだった。この標準リバーブはFreeverbをベースにしたリバーブで基本に忠実な印象。特徴としては設定が保存できる。(今時これができないエフェクターって・・・) またPresetsがある。パラメーターにはStereo Widthの調整ができて、それなりに空間演出もできる。WetOnlyも可能なので実用的。
音は十分使えるもので、かなり優秀だと思う。そのうちアルゴリズムを解析しようと思う。
サンプル1
DRYサウンド エレキギター コード弾き ラインで録音。

プリセットの Small Room Brightをそのままかけたもの。音に広がりが出ている。

サンプル2
DRYサウンド エレキギターのしょぼい単音弾き。ラインで録音。

大げさにプリセットの Church Hall を適用してみた。



Reverse ★

始まりと終わりを逆にする。逆回転ギターとかできる。インターフェイスなし。選択と同時に処理が行われる。
下の上段がオリジナルで、下段がReverseしたもの。時間に対して反転しているのが確認できる。

サンプル音源はエレクトリックギターでスケールを普通に上がっていく。後半はリバースでスケールを下がってくるというもの。アタックが強く減衰しやすいギターなのでリバースは分かりやすい。



Sliding Time Scalse/Pitch Shift


特徴はテンポとピッチを同時に操作でき、音声の最初と最後で、テンポもピッチも値を変えることができる。 丁寧な処理をするみたいで、処理時間は結構かかる。その代わり、品質はかなり高いと思う。
サンプル音源。エレクトリックギターでオクターバーとして使用してみた。サンプルは、はじめにギターのダイレクトの音、その後、このエフェクトでピッチをオクターブ下げた音が入っている。意外とナチュラルな感じでベースぽく聴こえる。もうひとつピッチを変えるエフェクトのChange Pitchも試してみたが、こちらの方がナチュラル。



Truncate Silence

音量がlevel以下の部分を切り捨てるプラグイン。

Truncate Detected Silence を選択するとした画面のようになる。
Compress Excess Silence を選択するとした画面のようになる。

Level:
ここで切り捨ている音量レベルを決定する。

Duration:
level以下でも、この設定より短い時間部分は何もしない。

Truncate to:
Truncate Detected Silenceを選択するときに有効。 完全に削除するのではなく、ここで設定した時間は残される。

Compression to:
Truncate Excess Silenceを選択するときに有効。 時間に対する圧縮処理。

実験してみた。上記パラメータで上段トラックにかけてみる。その結果が下段トラック。内容的には500msec以下には手をつけない。1000msec以上は時間を縮める。



Wahwah


音がワウワウするのでワウワウという名前のエフェクト。なんとも安易な名前・・・ エレクトリック・ギターでよく使われている。これはオート・ワウでもなく、一定の周期でかかるようだ。ステレオトラックにかけると左右に移動するような効果が得られる。

ワウワウの原理はLPF(ローパスフィルター)(低周波だけを通す)を時間軸に対してカットオフ周波数を変動させる。そこを音が通ると変動に合わせてワウワウと音がこもったりする。ギタリストがよく使う足で踏むペダルワウは、変動を足でコントロールしている。踏むと高い音が強調され、戻すと低い音が強調されるという具合。

下はやや極端だが、あるときは高域を通さないので、左のように低域成分のみになる。また逆に高域を良く通すのが右。これを周期的にすることでワウワウした感じになる。

LFO Frequency(Hz) 0.1 - 4Hz
カットオフを周期的に変化させるための周波数の指定。 ペダルワウの足で調整する部分。テンポを考えて利用する必要がある。基本的にはフレーズごとに計算して使用する必要あり。

LFO Start Phase(deg) 0-360
変調の初期角度。実際にやってみると、LFO Freqに関係なく、0と360はほとんど同じ、360度ということだろう。つまり1周してしまう。開始地点は基本0で、必要に応じて180で逆にするぐらい。
0 高い音 ペダルワウの踏んだ状態
180 低い音 ペダルワウの開いた状態

Depth(%) 0-100
LPFを通る割合。0だと起伏のない音になる。ワウを通っていないということか? 音量レベルは一律下がる。100だと完全にフィルターを通っている感じ。意外と面白くない。通常は70%ぐらい。

Resonance 0-10  
LPFの共振の度合いを指定。値が大きいほどピークが大きくなる。

Wah Frequency Offset(%) 0-100
フィルタのベースの周波数を指定。高い値は周波数レンジを上にシフトする。値を上げると、周波数成分の高い領域が残る。100にするともう何も変わらない。 0だと差が出過ぎる。50-60ぐらいが適当。

エレクトリックギターのワウサンプル。



Effect Menu (エフェクト) part3に つづく

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