Audacity Effect VSTについて

220911更新

VSTとは?

AudacityではDAW(Digital Audio Workstation)で標準的になったエフェクト規格であるVSTが扱える。VST(Virtual Studio Technology)は、スタインバーグ社(ドイツ)のプラグイン規格。VSTには大きく分けて2種類ある。VSTiと言われる音源タイプと、VST、VSTeなどと言われているエフェクトタイプ。


Audacityで使えるVST

エフェクトタイプのVSTeのみ有効。音源であるVSTiは使えない。 Audacityが64bitになったことで、VSTも64bit版が使えるようになった。 VSTのバージョンは現在のところVST2までで、VST3は、まだサポートされていないが、Audacity3.2からはサポート予定となっている。


VSTプラグインの入手先

VSTの入手は下記URLなどを参考に。膨大なVSTエフェクトがある。
http://www.kvraudio.com/


インストール方法

各ホームページ等でダウンロードしたVSTプログラムである.dllをAudacityのディレクトリにあるPlug-Insフォルダに入れ、 EffectメニューのAdd/Remove Plug-ins...でEnableにする。 また前提として、環境設定:エフェクトでVSTにチェックが入っていること。



VSTウィンドウ

下はVSTプラグインを表示させたところ。



Play / Backward / Forward ボタン

再生しながらVSTを設定し、リアルタイムで変化を確認できる。Audacity 2.1.0 から、これが可能になった。Audacityはリアルタイム処理には向いていないので、こういう機能は諦めていたのだが、ついに実現してしまった。


Manage presets and options ボタン

このボタンをクリックすると以下の内容が表示される。


User Presets:

任意の設定がここに登録される。

Save Preset:

任意の設定を保存するときに選択する。そうすると User Presets に登録される。 設定情報はC:\Users\user\AppData\Roaming\audacityのpluginsettings.cfgに保存される。

Delete Preset:

任意で設定したファイルを削除する。

Factory Presets:

あらかじめ用意されたプリセットを選択できる。

Impor / Export

任意の設定は保存及び読み込みができる。形式はxml、fxb(VST bank file)、fxp(VST program file)が選択できる。

Oprions

バッファなどの設定ができる。


About

プラグインの個別の情報が表示される。

32bit floatでも0dB以上はデータはクリップ

VSTの仕様のようだが、やや残念。普通は0dB以上にすることもないから問題はないけど。

VSTは自作も可能

VSTはスタインバーグ社に登録してSDKを入手すれば、誰でも自由に開発することができる。基本的にC++なので、その手の知識が必要。2010年少しいじってみた記事はこちら

Audacity マニュアル 目次はこちら