折れないシャープペン
ゼブラ デルガード

ゼブラ デルガード 定価450円+税

デルガードは三菱のクルトガに続けという感じの構造が見えるデザインで、ゼブラが本気で勝負してきた印象。発売は2014年11月なので、すでに1年経っているが、ようやく買ってみた。 価格も戦略的にクルトガと同価格。おそらく価格以上の機能が付いているので、相当売れないとゼブラとしては苦しいのではかな? 消費者としては、比較的安価で凝った機構が手に入るので、お買い得という感じ。2015年11月には0.3と0.7も発売されている。

ゼブラ デルガード 0.5mm P-MA85-W ホワイト
定価450円+税
発売日 2014年11月12日
日本製
サイズ 最大径10.3mm×全長137.3mm
重量 10g
ノック時の芯の出方 0.5mm安定
芯は12mmぐらいまで普通に使用可能

デルガードシステム

デルガードは斜めからの力が加わっても芯を守る機構(システム)が売り。また垂直方向にもクッションがあり、2重で芯を保護する仕組みになっている。また内部での芯折れもしないようになっているようだ。 実際0.5mmで芯を折るというのは、扱い方の問題が大きいわけで、ペンに頼るべき話ではないように思うのだが、 下地の状態などで、一時的に筆圧が強くなることもあるので、そういう時には安全装置として機能するだろう。 むしろ、この機構のおかげで今までのシャープとは違って、鉛筆のようにラフに勢いよく描くこともできる。普通0.5だと遠慮して力を抜くのだが、デルガードは、筆圧に耐えてくれるので、ぐりぐり塗りつぶしに強く、0.9mm感覚で扱えてしまう。 0.5でこれが出来るシャープは見たことがない。

1回のノックで安定して0.5mm出てくるので、個人的には製図用と変わらず使いやすい。1回のノックで1mm以上出てしまうシャープも多いのだが、そんなに出てしまうと微調整が出来ずに扱いにくいのだ。ノックの感触はやや硬めだが精密感があり、グラフ1000と比較しても悪くない。

デルガードは先端のパイプが収納できないので、ポケットに入れて持ち歩くにはやや不便だが、製図用ほど細く長いパイプではないので、気をつければポケットに入れても問題ないかな?

芯は2本入っていた。多分HB。

特徴的な先端。クルトガと同じで構造が丸見え。グリップがラバーではなく、硬質なプラスチックなので、好みが分かれそうだが、個人的にはラバーよりも好きだわ。直径は10mm程度で割と細い部類。中身が見えるデザインは玩具のミクロマンみたいで気に入った。

下がストレスがない状態。

斜め押し付けた状態。先端の口金が飛び出してくる。斜めの力によって、口金の円錐が軸と接触することで出るようになっている。意外と単純な構造なのだが、商品レベルにするには、それなりの試行錯誤が必要だったと思われる。ただ、軸の中心線がズレるので、使っていると、ちょっと妙な感覚になる。キレイな曲線を描こうとして、この機能が作動してしまうと線に影響を及ぼす。ただわずかに作動する分なら全く問題ない。

素直に押し付けたところ。これはプラチナのシャープペンでも昔からある機構。ただデルガードは比較的弱い力でも作動する。

使い勝手

数時間使ってみるた印象はかなり良く、意外と普通に使えるというもの。ペンを振っても余計な音がカチャカチャしないのもよい。 肝心のデルガードシステムは、垂直方向も斜め方向にも弱い力で作動するので、常時サスペンションがあるような印象。はじめフニャフニャして使えないんじゃないかと思ったが、余計な力を吸収してくれる良さがあった。書くときは一定筆圧を心がけていたつもりだが、その力のムラに気づかされたという感じ。 シャープペンにサスペンションというのはどうかと思っていたが、デルガードを試す限り、ありかもと思えてきた。 使っていて楽しいというシャープは久しぶりだわ。

ディテール

軸はフィルムが貼られているように見える。ヘアライン風でちょっと高級感を出してみたというところ。印刷はドットが目立ち、ロゴなどもシャープさがない。フィルムはペリペリとみすぼらしく剥けてくるので、嫌なのだが、デルガードはどうだろうか? 数年使ってみたいとわからない。

クリップは普通。透明なのは個人的によい。

消しゴム。 エンドキャップは金属製。この穴に親指が食い込んで痛い。


パッケージ

2014年発売当時のパッケージとは違うようだ。簡易的になった感じ。今年発売された0.3、0.7もこれと同じパッケージだった。