レコーダー TASCAM DR-40

実家の母がカセットレコーダーの代わりの今風のレコーダーが欲しいというので、ポータブルレコーダーを検討。

今まで、下のソニーのカセットテープレコーダーを複数使っていたのだが、昨年末2012年12月にSONYはついにテープレコーダーの生産終了を発表した。もう、この手のテープレコーダーは品質の悪いものしか手に入らないことを意味する。ちなみにカセットウォークマンブランドは一足先の2010年に生産終了している。
http://www.sony.jp/radio/info2/20121205.html


写真のテープレコーダーはすべてSONY TCM-450という機種で、いじってみるとなかなかよく出来ている。スピーカーがついているので、イヤフォンなどなくても利用できるところが、習い事には適しているようだ。とにかくスピーカーからの音量が大きくて、声の確認であれば問題なく使える。まだ店頭で販売されている機種だが、この2013年1月で生産は終了する。

レコーダーの用途は趣味の吟詠を録音したい。いくつか野望があるらしく以下のようなところで使いたいらしい。
1.音楽ホールなどでの録音
2.個人練習の録音
3.ちゃんと録音してCDを作りたい

用途は基本的に歌の録音だということなので、外部マイクも接続できるものが良いだろうということで、ティアック株式会社のブランドであるTASCAMの「DR-40」をセレクトしてみた。バランスの外部マイクが接続可能なポータブルレコーダーでは一番安いと思う。とりあえず、DR-40の内蔵マイクだけで録音して様子を見ることに。CDを作るとなると外部ダイナミックマイクは必要になるけど、それは慣れてから購入すればよい。

購入時のポイント
外部マイクのXLR接続が可能。SM58などのスタンダードマイクが直接接続できる。ファンタム電源の供給もできるので、コンデンサーマイクも接続できる。
普通にPCM録音が可能。16/24bit、44.1kHz/48kHz/96kHz。
本体にスピーカーがついているので、ちょっとした確認ぐらいには使えそう。
電源は単3形電池3本で比較的扱いやすい。
USB接続で簡単にPCと接続できる。
3脚固定用ねじ穴付。

TASCAM(タスカム)DR-40
http://tascam.jp/
主な仕様
発売日 2011年 9月下旬
フォーマット WAV、BWF、MP3
サンプリング周波数 44.1kHz/48kHz/96kHz
量子化ビット数 16/24ビット
SDカード(64MB~2GB)、SDHCカード(4GB~32GB)2Gカード付属
内蔵スピーカー 0.3W、モノラル
電源 単三形電池3本(アルカリ乾電池またはニッケル水素電池)電池付属 USBバスパワーからも電源供給可能
サイズ 70(幅)×155(高さ)×35(奥行き)mm(マイク閉状態)
重量 213g(電池を含まず)
背面にカメラ3脚穴あり
Mini USBケーブル付属
ACアダプタは別売

価格はサウンドハウスで15300円。夏ぐらいに調べたときよりも安価になっていた。ポチッと注文。翌日には到着。サウンドハウスの対応はいつも早い。今回は送料無料で代引き手数料も無料だった。




中を開けたところ。すぐに使えるように電池、SDカード、USBケーブルなどが付属している。


電池蓋を開けたところ。ここに単3形電池が3本入る。

電源を入れてチャックしているところ。


SDスロットはゴムのカバーがある。取り出しにくいけど、個人的には頻繁に出し入れはしないので問題なし。

購入ポイントであるXLR端子。2本まで接続できる。1本を接続したい場合は、モノラル設定にして行う。

各種操作ボタンは押しボタン式で無理がなく、耐久性もありそうだ。

側面のスイッチ及びヘッドフォン端子。

背面に小さなモノラルスピーカーがある。また三脚ねじ穴はセッティングに便利。

ファーストインプレッション
一通り眺めた後、録音から再生まで試してみる。内蔵マイクはエレクトレットコンデンサマイクなので、予想通りの音という感じで、特別良いという印象はない。A-B/X-Yのセッティングも用途に応じて使い分けるべきだが、歌中心なので今のところX-Yだけでよいと思う。
操作性は結構よかった。個人的には分かりやすく直感的にできるのだが、高齢の母にはちょっと辛いかもしれない。しかも表示はすべて英語なので、複雑な操作はあきらめた方がよさそうだ。
ちょっと期待していた内蔵スピーカーの音量は予想以上に小さくて、ザワザワしたところでは使えそうもない。ヘッドフォンは必須。いままで使っていたテープレコーダーSONY TCM-450の代わりは務まりそうもない。

録音したものをPCに取り込んでみる
付属のUSBケーブルで接続すると、DR-40は外部ストレージとして認識されるので、録音したファイルをコピーすればPCに取り込むことができる。ダイレクトで扱いやすいし、この手の素直な接続はトラブルも少ない。

ファームウェアを調べたらver1.2(2012.9)の最新バージョンが入っていた。9月以降に製造されたことが分かる。

今回実家でのインプレなので、外部マイクは試していないが、それ以外は気になるところも少なく、好印象だった。音もそこそこだし、カセットテープを使っていた人からすれば、別次元の音質ということになる。

その後外部マイクを試す

Audix i5 というダイナミックマイクを購入して使ってみた。DR-40内蔵マイクプリアンプのノイズがやや多いが、歌の録音では問題ないぐらいのレベル。まぁこんなもんだろうという印象。改めてPC+Focusrite 2i2が低ノイズだと確認できた。

Audix i5 は Shure SM57 を意識して開発したようだが、SM57よりもナチュラルな音で解像度が高くよい印象だった。特に10kHz以上の高音域のがしっかり録れる。録音したものは高域まですっきり伸びていて、きれいな印象になる。ただ、SM57,58のような塊のようなパワー感はないね。 欠点としてはハンドリングノイズには弱いので手持ちでは使えない。

マイクスタンドも必要だったので、試しにサウンドハウスのCLASSIC PRO MSB 1600円を買ってみた。自宅ではTAMA MS205 4800円を使っているので比較してしまうが、グラグラで頼りなさすぎる。使えないことはないというレベル。アームは特に不安定なのでストレートで使うことにした。この価格差だったらTAMAを買ったほうがよかった。