音速の計算
空気中の音速は「秒速 340m」と覚えておいても大抵問題ないのだが、空気の温度によって音速は大きく変化する。また風向きとかでも変化してしまう。この 340m/s(秒)は摂氏 15 度のときの速さになる。温度で速度が変わるのは、空気を構成する分子の運動速度が温度が上がるほど速くなるから。 空気は温度以外に、湿度や気圧などの変化もある。音速は気圧の変化には影響を受けないが、音圧は影響を受ける。また湿度にも影響を受けるが、温度変化に比べれば、影響は少ないため通常は考慮しない。 温度が変化すると密度も変化する。密度が変化することで音速が変わるという言い方もできそうだが、なかなか手ごわい話になりそうなので、ここでは触れない。下のプログラムでは、温度から密度を計算している。 音速の計算 音速は波動方程式から導いているが、細かくやると大変なので、流体中の音速の方程式からスタートして、空気専用にまで式を変形させてみたい。 まず元となる式はこれで、結構シンプル。 c 音速は通常これを使う 単位は m/s K 体積弾性率 ρ 密度 体積弾性率を空気の場合に限定してみる。 γ は比熱比 P 0 はヘクトパスカル 標準大気圧 1013.25 hPa となるが、単位をそろえるために 101325 Pa(N/m 2 ) これを使う。 γ 比熱比を分解してみる γ = c p /c v c p 低圧比熱 1.006 c v 定積比熱 0.717 1.006 / 0.717 = 1.403068340306834 今度は温度によって、密度 ρが変化するので、それに対応させる。温度と気圧から求める。 273.15 は摂氏温度(セルシウス温度)を絶対温度変換するため。 t は摂氏温度 P 0 は気圧 101325 Pa(N/m2) R は気体定数 2.87 これで温度ごとに音速が計算できる。上記をすべてひとつの式に入れるとこうなる。整理していないので、かなり汚い。中身で何を計算しているのか分かりやすいので、下の計算プログラムは、この式をそのまま使っている。 実は式を整理していくと下のように気圧は消えてしまう。音速は気圧に影響を受けないことを物語っている。 また温度以