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VSTi u-he Zebralette 各ブロックについて

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各ブロックについてはマニュアルを見れば、それほど迷うことはないと思ったけど、やはり少し癖があるので、注意すべき点をざっくり解説しておく。 Conrol Bar プリセットを選択したり、各パラメータの値を表示したり、最終的な出力レベルを決定するところ。 ほとんどは触れば理解できるはず。 ポイントはUndo / Redoボタンだろう。 よくある「元に戻す」「やり直し」機能だが、キーボードのショートカットが無効なため、これを使うことになる。 Zebraletteの場合、波形編集をするので、この機能は必須なのだ。 もう一つ一番右の歯車アイコンを押すと以下のような表示がされる。 これはMIDI Lean。細かな説明はしないが、クリックして関連を学習させる。 三本バーアイコンをクリックするとMIDI Tableが開き、MIDI CCのリストが表示される。 工具アイコンはプレファレンス。 OSCILLATOR オシレータは一つのブロックであるが、機能別に4つに分けて解説。 Presetsボタン ボタンはオシレータの波形のプリセットのことで、音色のプリセットとは違う。 波形を読み書きする場合に使用。 PWMボタン PWM効果を強制的にONにするボタン。例えばノコギリ波に対してONした場合は以下の図のようになる。オリジナル波形を反転コピーし、位相を操作して合成する。 Syncボタン ハードシンク効果を有効にする。後述のSyncノブと関係している。 Resetボタン ONにすると、ノートを弾くたびに、Phaseノブで設定した位置からスタートさせる。 Tune(±48半音)ソース選択付変調ノブ 変調が可能。後述するVibratoは最大振幅が±50centなので、それ以上のビブラート効果を付けたい場合は、これを使う。 Detune(±50.00cent) 0.01単位で設定可能。小数単位で設定したい場合はshift+ドラッグで操作。 Vibrato(0~100 最大±50cent) これはLFO1にハードワイヤードされている。つまりLFO1はビブラート用で使うことが推奨されていて、常にその影響を受ける。 LFO1のRateで時間、DEPTHで深

VSTi u-he Zebralette Waveform

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ウェーブテーブルとは 古典的なアナログシンセのオシレータは、ノコギリ波や矩形波などを切り替えながら出力し、それをフィルターで削ることで音色を作る。オシレータの波形そのものは基本固定である。 一方、ウェーブテーブルという考え方は、80年代初期にPPG社 Wave2.2が採用したことで、ポピュラー音楽で使われるようになった。仕組みとしてはデジタルで1周期分の波形複数を1セットとして持ち、 そのセット内の波形を順次切り替えながら発音する。 波形は外部からサンプリングしたものを使うことで、アコースティックぽい音の再現も可能になったが、やはり本物とは全く別物だった。 当時の限られたメモリと処理能力の中での工夫の産物であり、それが独自の音を築いた。 Zebraletteのオシレータは、このウェーブテーブルが基本となっていて、16個の波形を持っている。 一見少ないように思えるが、波形と波形の間も自動で補間されるため、スムーズな音色変化が可能。 アニメはウェーブテーブル1番三角波と2番矩形波を行き来していてモーフィングされているのがわかる。 数値も1.00~2.00に変化。 グレーの線が出力波形となる。 アニメは適当に作ったものなのでモーフィング中の波形は現実的ではない。 理想的なモーフィングを実現するためには、ハンドルという点の数や位置、曲線などを利用してスムーズになるように調整する必要がある。 16個の波形のコントロール方法 Wave(1-16)ノブの設定値と、その下の制御ノブ(-16~16)で16個の波形を操作する。いくつか例を示すと Waveが1で、制御ノブが0の場合は、1番の波形が固定で使われる。 Waveが1、制御ノブが16、MSEG1の場合は、1番から16番の波形が使える。MSEGグラフの上が16番で下が1番となる。 Waveが16で、制御ノブが-16の場合は、16番から1番の波形が使える。MSEGグラフの上が1番で下が16番となる。 基本的にWave値が基準となり、MSEGグラフでは常に一番下、制御ノブの値は一番上となる。 波形の制御はMSEGが便利だと思うが、LFOでも可能。注意点としてはLFOはWave値を0基準として、プラスにもマイナスにも動くので、Waveは真ん中あたりを指定

VSTi u-he ZEBRA2 MOD FX

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ZEBRA2、ZebraletteのMOD FXエフェクト(コーラス/フランジャー/フェイザー)の紹介。 下はZebraletteのパネル。内容はZEBRA2と全く同じ。 触ってみると、挙動が掴みにくい。マニュアルもほとんど説明らしい説明をしていない。それぞれのパラメータが何を意味しているのか把握するのに苦労した。 コーラス/フランジャー/フェイザーは同じような構造のため、一つのエフェクトとしてまとめている。開発者としての気持ちは分かるのだが、使い勝手としては、かなり厄介なエフェクトとなっている。 MODE Chorus:コーラス/フランジャー(ショート・ディレイ) Phorus:コーラス/フランジャー(All-passフィルター) Phaser:クラシックタイプのフェイザー(All-passフィルター) Feedback(-100~100) Chorusでは使わない。0以外にした場合は、その時点でコーラスではなくフランジャーとなり、レゾンナスを得るための調整パラメータとなる。 0は戻り値が0なので、実質OFFとなっている。 マイナスは位相の反転。 Center モードによって機能が異なる。 Chorusではディレイタイム。 Phorus、Phaserでは、All-passフィルタのカットオフ周波数。 Depth LFOの変調振幅の設定。 Stereo 左右チャンネル間のLFO位相オフセット量を調整。 0及び100は、オフセットがなく、基本モノラルとなるが、次の場合はそうとは限らない。 Quadが0でなく、かつQ-Phaseが0でない場合、左右チャンネルで違いが生じる。 50は、オフセット量が最大となり、広がりのあるステレオになる。 Mix 0だとドライのみ。 50でドライとウェットが半々。 100にするとウェットのみとなる。 これだけでは説明不足なので補足しておく。 All-passフィルターを使ったエフェクトのウェットは、部分的に位相の反転があるのだが、人間にはドライと同じように聴こえてしまう。 そこでドライとウェットを半々でミックスすると、打ち消しあって音が小さくなるところが生じて、効果をはじめて聴き取ることができる。 そのためモードPho

VSTi u-he ZEBRA2 DELAY

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Zebra、ZebraletteのDelayは完全互換で、何てことなさそうに見えるが、実は構造が分かりにくい。 下はZebraletteのDelay。パラメータ配置も機能も全く同じ。 特徴としては独立した4つのディレイラインを持っていて、それぞれの接続が柔軟であること。 シンプルに見えるが、ちゃんと理解して使いこなすとなると、意外と手ごわいディレイとなっている。 用途に応じた最適なモードの選択が重要。 Mode 4つのディレイの接続方法をここで決める。以下のダイアグラムを把握していないと、使いこなすことは不可能。 stereo 2 最もシンプルな接続。 multitap 4 リバーブの初期反射のような複雑な使い方に有効 dubby 2+2 入力段のディレイはウェットの開始時間を指定し、出力段を通常のディレイとして使用する。 例えば入力段のディレイを1secにして、出力段のディレイを0.1secにした場合、音は1sec後に0.1sec刻みでディレイされる。 よくあるピンポンディレイなどは、このモードを使うと実現できる。下記のようにディレイ開始時間を左右で変えて、ディレイタイムは同じにする。 波形で見ると、左右に音が飛び交うようになる。 serial 2 直列のシンプルなセッティング。dubbyとは違ってFeedbackは入力段に戻される。 似たようなセッティングで適用すると以下のようになる。入力段のディレイの間隔で繰り返されている。 Feedback 出力後に入力へ戻すレベルをここで設定する。 0にすると信号を戻さないため、1回のみの音となる。 100にすると、同音量で無限にディレイする。100=1.0のなので、入力信号をそのまま反復することになる。 ベタな言い方をすると数値を上げるほど、こだまする回数が増えていく。 X-back やや挙動が掴みにくいパラメータでモードごとに接続が違う。 またセッティングによっては飽和しやすく、なるべく控えめにした方がいいパラメータ。 ダイアグラムのX-Backのラインを追うことで、見極めるしかない。 Mix ドライ(入力音)とウェット(ディレイ音)のミックスバランス。