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5月, 2023の投稿を表示しています

Cakewalk proCH Console Emulator

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微妙すぎてわかりにくいエフェクト。 コンソールのエミュレートなので音が激変してしまっては困るのだが、ユーザーとしては、何がどう変わったか知りたいところ。 Console Emulatorはプロチャンネルにあり、ChannelとBUSの2タイプが用意されている。違いはTRIMのあるなしだけなので、ここでは区別しない。 VUメータ:RMSとPeakの切替式だが、VUと言っているし、スケールはVUメータぽいのにRMSというちょっと残念なメータ。 TRIM:インプットのレベル調整 DRIVE:サチュレーション量の調整。-6~+2dBでは実機を忠実にエミュレート。 TOLERANCE:実機のように、チャンネルごとに、部品のごくわずかなバラつきを作り出すスイッチ。 歴史的に有名な3つのイギリス製コンソールがモデリングされている。 S-TYPE(SSL) 世界中で使われているSSLコンソールはこんな感じ。1970年代からあるSL4000シリーズが有名。 ホワイトノイズを通したときの周波数スペクトル。設定はすべて0。20Hz以下のローカットと、高域はわずかに落ちているのを確認。 N-TYPE(NEVE) 有名なRupert Neveの開発したNEVEのコンソール。SSLと人気を二分する存在。プリセットに88RSとあるので、たぶんそのエミュレート。個人的には元気なサウンドにマッチする印象がある。 ホワイトノイズを通したときの周波数スペクトル。設定はすべて0。20Hz以下をかなり急なカーブで切られている。また耳に敏感な3kHz当たりがわずかに盛り上がっている。元気サウンドの原因のひとつが見え隠れする。 A-TYPE(Trident) Trident A Rangeコンソール。13台しか製造されなかったレアなコンソールをエミュレート。下写真のTrident Studiosなどで使われている。マニュアルにはNeveコンソールよりも明るい高音と控えめな低音とある。 ホワイトノイズを通したときの周波数スペクトル。設定はすべて0。10Hzぐらいの低域までフラットなのが分かる。特性としてはかなり優秀。 波形で比較 波形の違いがタイプごとにどうなるかチェックしてみた。一番変化が分か

Cakewalk proCH Sturation FET(Softtube)

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SofttubeのSturation FETで、cakewalkでなくても無料で入手可能。 https://www.softube.com/products/saturationknob サチュレーション系のエフェクトでFETをモデリングしているようだ。電界効果トランジスタということで、アンプなどを作るときには、よくお世話になる素子。このエフェクトは同じプロチャンネルにあるTUBEよりも使い勝手がよく、音作りに重宝している。基本的にワンノブなので、迷うことはないのだが、タイプが3つ選べるので、それらを把握しておく必要がある。歪み方が結構えぐいので、各周波数のサイン波を入れたときの変化も載せておく。 keep high:高音域にかけない 55Hz 440Hz 1760Hz neutral:全音域に適用 55Hz 440Hz 1760Hz keep low:低音域にかけない 55Hz 440Hz 1760Hz 上記の歪を見るとわかるのだが、単純に音域に掛ける掛けないという話にはなっていない。レベルも上がったり、下がったりするので、それほど単純な挙動ではないので注意が必要。 音の質感を変えたい場合には、このタイプ変更は重宝する。 ProCHのTUBEと同じTTS-1のバリトンサックスと同じ音に使ってみた。まずはTTS-1の素の音。 Sturation FETを使って歪感を追加。KEEP LOWを使ってみた。TTS-1の物足りなさを補うにはよい。コンプ的な作用と倍音が追加される。 Cakewalk

Cakewalk proCH Sturation Tube

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真空管をモデリングした音を歪ませるエフェクト。基本的にInputとDriveのレベルで決まってしまうので、扱い方は簡単。ただタイプが2つあって、これは用途によって使い分ける必要がある。 Type I:(左側)純粋なチューブエミュレーション。 Type II:(右側)デュアルチューブエミュレーション。第2のチューブはハイエンドで特殊なクロスオーバーフィルターを適用し、高周波数を処理せず、シューシューという音の歪がなくなる。 プリセットもあるが、操作がシンプルなので、ノブを回して欲しい音を探った方がよいと思う。 またshiftを押しながらノブを回すと微調整ができる。 歪み方 実際にどんな歪をするかサイン波を入れて確かめてみる。基本的に頭をつぶしていく歪み方で、低周波から順につぶれていく。サイン波の場合は矩形波になっていくイメージ。レベルは下がっていくので、Outputで調整する必要がある。 用途 個人的にはあまり使わないエフェクトなのだが、たまに原音がクリーンすぎて物足りなさを感じたとき、これを通してザラつかせるのはありだと思っている。チューバとか、もともと歪っぽい音をちょっと強調させたいときなど。 あとは、アンサンブルを馴染ませたいときに、さじ加減程度に使うという感じ。 下はTTS-1のバリトンサックスの例。まずはエフェクトなどは何もかかっていないDry状態。 次にTubeを通した音で、Dryとピークレベルは揃えている。明らかに音に歪が加わっている。さらに頭がつぶされたことで、音圧が上がっている。一種のコンプ的な作用があるのが確認できる。 Cakewalk