投稿

3月, 2023の投稿を表示しています

タロット RIDER-WAITE-SMITH

イメージ
以前から絵画的、歴史的、その影響力という意味でタロットカードに興味があったので購入してみた。 タロットのルーツは1400年代のイタリアまでさかのぼれるらしい。またタロットはtarotと書くが語源は不明とある。 調べてみるとタロットカードは大きく別けて以下の3種類があるようだ。 Marseille版: 1600年代にマルセイユで作られていたタロットカードが元となっているようだ。当時は木版刷りということもあり絵柄はトランプ的。 Rider版(Waite版): マルセイユ版を見直し様々な思想を取り入れ、1909年に発売されたカードで、タロットカードとしては最も普及しているようだ。 いろいろな呼ばれ方がされるカードだが、経緯としては 黄金の夜明け団 のArthur Edward WaiteがPamela Colman Smithに絵を依頼し、William Rider & Son, Ltd. という出版社から1909年に発売された。 そのためライダー版、ウェイト版、ライダーウェイト版、ウェイトスミス版、RWSなどと呼ばれている。 また1900年にもなると、現在の印刷技術に近くなっていて、オフセット印刷もこのころ実用化されている。当時のカードがプロセスカラーなのか特色なのかは、よくわからなかった。 Arthur Edward Waite(1857-1942) Pamela Colman Smith(1878-1951) THOTH版: カードとしては1969年に発売。比較的新しいが、1944年には考案者である黄金の夜明け団のAleister Crowleyによる「トートの書」という本が出版されていて、現在でも普通に日本語版が入手可能。魔術タロットとして使えるようにシンボルが描きこまれている。Frieda Harrisによる絵が特徴的で、描かれた時代を考えると、かなり斬新な印象を受ける。アールデコ調と言われることが多いようだが、Sagrada Famíliaの受難のファサードを担当した彫刻家Josep Maria Subirachsの作風に近い印象を受ける。幾何学的な要素が強く、CG的な雰囲気がしなくもない。遊戯王カードの中に入っていても違和感がないかもしれない。 原画はB4サイズぐらいで描かれており、現在ロンドン大学のコートール