CLAPi TX16Wx 音程のある音源を作ってみる

サンプラーらしい使い方を試してみる。生楽器を録音して、それをサンプラーに読み込んで、音程を割り振ったり、ループを設定したりするという、最もベーシックな方法。実はやったことがなくて、今回初めて。仕事で似たようなことは関わったことはあるが、一人で録音から作り込みまでは初めて。録音からデモ作りまでの作業時間は30分。予想以上に早かったというのが感想で、こんな手軽なら、今後も積極的にやってみてもいいかなと思えた。



眠っていたハーモニカを引っ張り出して、C4、C5、C6、C7の4音を録音して、サンプラーに読み込んで作ったもの。適当に作った割には、それほど不自然ではない。以下は、そのプロセス。


ハーモニカの録音

ハーモニカの音をコンデンサーマイクからオーディオインターフェイス経由でAudacityで録音。ぶっつけ本番という感じで、4回吹いて終わり。様子見で、まず取り込んでみて、問題点を修正しながら何度かやり直すつもりだったが、Blogにアップする程度なら、これでいいやとなった。音量などをAudacityで整えて、余白のフロアノイズはカットし、音程ごとに、それぞれWavで保存。

以下が録音した状態の音。


TX16Wxに取り込む

Regionで下のように1音1オクターブ程度で鍵盤に割り振る。

鍵盤の上に張られただけでは、どの鍵盤を押しても録音した時の音程で鳴るだけなので、下のようにRootに、オリジナル音程を記入し、鍵盤にあった音程が出るようにする。下画像は2個しか見えないけど実際は4個とも行っている。



Wavesでループの設定

ハーモニカなので、録音したよりも長い時間音を鳴らすために、一定区間をループ再生するように設定する。下図の薄く黄色くなった範囲がループ区間。音の始まる位置も重要。使ったサンプルは前後に無音部分があるので、なるべく音が鳴るギリギリにStartを移動する。


Loopタグで新規ループを作り、適切な位置でループするように設定する。下のように拡大し、Enable zero snappingをオンにして、波形が0のところでループするようにする。


Rigionsに戻って、リストの以下のSus.(Sustain loop)ところで新しく作ったLoopを選択する。これをやらないとループが反映されない。



Soundsでノートオフの設定

ノートオフで音がブチっと切れないように、ADSRの設定を行いReleaseを適度な長さにする。今回ベロシティカーブは気にならなかったので、デフォルトのままにした。


また多少のビブラートも欲しかったので、LFOをPitchにかけるようにModulationで設定している。



まとめ

以上でTX16Wxの作業は終了。後はMIDIで鳴らすだけ。なんとなくサンプラーは録音したものを再生するだけというイメージで毛嫌いしていたのだが、やってみると結構楽しいことが判明。

課題はいろいろあって、上のサンプルでも明らかだが、音のつながりでノイズが入っていたり、Modulationが音程によって極端に出てしまって不自然になったりなど。これはサンプルの録音と後加工、そして設定である程度はなんとかなると思うが、結構細かい部分のエディットになるので、もう少し各パラメータの挙動なりを理解する必要がある。

次回はTX16Wxに内蔵されているオシレータを使ってみようと思う。