2009/08/07

双眼鏡 PENTAX Papilio 6.5×21

子供が自然観察が好きなので、子供でも使えそうな双眼鏡を探す。そして、このパピリオを購入した。決め手は通常の双眼鏡が2mぐらいからピントが合うのに対して、パピリオは50cmの近距離からピントが合うこと。昆虫や植物などの観察に適しているそうだ。
双眼鏡選び
そもそも双眼鏡は、ほとんど使ったことがない。子供のころに安物を少し使っただけで、その後も、それほど必要性を感じていなかった。でも動物園などでは、あったほうがよいと思うこともたびたびあったが、買うまでには至らなかった。今回子供が自然観察に興味を持ち始めてきたので、双眼鏡があったら楽しめるだろうということで、双眼鏡選びを始めたが、意外と1機種を選び出すか大変だった。

双眼鏡を何に使うのか?
子供の双眼鏡の使い道ははっきりとはしていない。とりあえず、身近な生物を観察するのは面白いと思う。肉眼ではよく見えない細部までくっきりと観察できるので、十分楽しめるだろう。川にいるカメとか、水鳥とか。また動物園や水族館などでも使えるだろう。

エントリーモデルの中から選択
まず重要なのは値段。主なメーカーの双眼鏡のラインナップを見ると、5千~1万円前後がエントリーモデルのようだ。2万円も出すと、光学性能も各段にアップするようだが同時に重くなる。3万円超えると本格的な双眼鏡がラインナップされている。今回は扱いが雑な子供に使わせることが大前提なので高価なものはとってもリスキー。そこで価格的には1万円前後が軽量&性能も実用レベルで、コストパフォーマンスも高そうなので、この価格帯から選ぶことにする。

双眼鏡のスペックを見るに当たって、まず見方が分からないので、少々勉強。倍率は8倍~10倍が適当で、10倍以上は手ぶれで使い勝手が悪くなり、初心者は手を出さないほうがよいらしい。倍率が上がると手ぶれがひどくなり、逆に細部は見にくくなるらしい。低倍率であれば、手ぶれは多少軽減し、細部まで確認ができる。つまり倍率はあまり大きな問題ではないようだ。むしろ解像度とか、明るさなどを考慮し、目的にあったものを選ぶのが重要らしい。また対物レンズの大きさ、視野角、見掛け視野、射出ひとみ径などの関係を見ていくと、双眼鏡の設計コンセプトが見えてくる。小型化のためにこっちを犠牲にしたとか、性能重視で重たくなったとか。またズーム機も各社から少し出ているが、基本性能がいろいろ犠牲になっているので、やめたほうがよいらしい。ということで手ぶれの影響を受けにくい8倍以下の倍率で、昼間の使用がほとんどなので対物レンズが20mm程度の軽量な双眼鏡がよさそうだ。

各社のホームページでエントリーモデルを調べていくと、最短合焦距離が2~3mというものがほとんど。そんな中、ペンタックスのパピリオは50cmと極端に短く、従来の双眼鏡とは別のカテゴリーにしてもよいような存在だ。手が届くほどの距離を双眼鏡で見るというのは想定外であったが、なかなか面白そう。昆虫などの観察には威力を発揮しそうだ。ということで、至近距離対応の双眼鏡が他にもあるか探してみたが、どうもパピリオしかなったので、これに決定。ただパピリオも6.5倍と8.5倍の2モデルあるのだが、視野が少しでも広く、多少でも明るい6.5倍を選んだ。重量も290gと軽量な方なので手軽に扱えそうだ。
実際に使ってみて
近距離を双眼鏡で見るというのはすごかった。実際に使ってみると単眼と双眼の違いがショッキングであった。虫眼鏡やルーペの単眼に慣れ親しんではいたが、これとは全くの別次元。遠方の観察であれば、双眼鏡でも左右の視差による立体感というのは薄れるのだが、1m以内では視差がもろに影響して立体的に見える。かなり面白い。また単眼で長時間観察すると目が疲れるのだが、両目で見ることで長時間でもそれほど疲れないようだ。これも双眼鏡のメリットのようだ。ホームページ上で双眼鏡の魅力を伝えるのが難しい。デジカメで無理やり映像化してもイマイチだし、臨場感まで伝えられないのが残念。

思ったより明るく見える。仕様では明るさ10.2、射出ひとみ径 3.2mm とある。より明るい双眼鏡はいくらでもあるが、1万円前後のエントリーモデルでは明るい部類だろう。夕方でもそれなりに使える。

小型で290gと軽量。常時携帯してもそれほど負担にならない。今後出張や旅行などでは持ち歩きたい。高性能な双眼鏡は600g強ぐらいの重さになるので、持ち歩くには気合がいるが、これなら気楽だ。
とりあえず家の周りを飛び回る鳥を見る。電線にいるツバメは肉眼では、空が明るくて逆光になるので黒っぽくみえるが、双眼鏡では、見ている範囲が狭いため、さほど逆光の影響を受けず、くっきりと色ツヤまで確認できる。実に細かな部分までよく見える。またツバメが低空飛行して虫を捕らえるところなども観察できる。ツバメを双眼鏡で追っかけるのは慣れが必要だが、6.5倍、実視界 7.5度、見掛け視野49度のパピリオではギリギリ追いかけられるという感じ。

虫を見る。アリなどは肉眼で追えないこともないが、しゃがみこんだりして姿勢が疲れる。パピリオでは楽な姿勢で広範囲を見れるので、かなり楽だ。肉眼では分かりにくい、細かなしぐさまで観察できる。また少し離れて観察するので、昆虫も警戒せずに自然なしぐさを見せてくれるようだ。

星を見る。倍率が6.5倍なので、ひとつの星を見るには不向きだが、星座など広い範囲を確認するには適しているようだ。肉眼では確認できない暗い星でも双眼鏡なら確認できるので、明るい名古屋の夜空でも星座は楽しめる。また三脚に固定すれば月なども楽しめる。手持ちと違ってピタッと貼りついたような映像になって、細部までよく観察できる。とてもパピリオで見ているようには思えない。やっぱり双眼鏡は手ぶれが大問題だと認識。手ぶれによって本来の性能を出し切れていないというのが現実のようだ。月を見る限りとても楽しめるのだが、ゴーストが邪魔するので、対象の月とゴーストがズレるように、うまくセッティングする必要がある。木星を見てみたが、レンズ中央に配置しないと、彗星が尾を引いたように見えてしまう。中央に配置すれば、それなりにブレないで見れるが、やはり天体望遠鏡の出番だ。

今のところ、主に鳥や昆虫などの観察に使っているが、動物園、水族館、博物館、美術館でも使っていこうと思う。印刷物のドットまで確認できるこの双眼鏡は守備範囲が広そうだ。
対物レンズが内側に斜めに繰り出すことで近距離にもピントが合うようになっている。他の双眼鏡にはない特徴。
繰り出した状態。
ゴム質の外装は衝撃から守られるので、よいのだが、写真の通りホコリもこびりつく。
パピリオのエンブレム。爪で跡がつくようなやわらかい素材で、経年劣化もひどそう。好みじゃない。こういうのって安っぽく見えると思うのだが。

視度調整ダイヤル。カチカチっとクリック感があり、ずれにくくなっている。

双眼鏡としては珍しく三脚用のネジ穴がある。三脚に固定する使い方は個人的に多そうなので歓迎。ただ左右の接眼レンズ部が邪魔するので工夫して固定する必要がある。

接眼レンズ用キャップ

接眼レンズ用キャップは、ストラップに通すようになって紛失防止となっているが、なんか邪魔。といいうことで今はストラップからはずしている。そもそも使用時はキャップの必要性はないと思っているので、ソフトケースと一緒に収納している。ソフトケースに入れるときに念のためキャップをするという使い方。

アイレリーフが15mmで眼鏡対応。回転スライド式目当てリングは、カチカチと2段階の固定ができる。眼鏡の人は引き出さないか、1段目で固定。裸眼の人は2段目まで引き出して使う。

引き出した状態。

ストラップはワンタッチで取り外し可能。三脚で使うときなどは邪魔なので取り外しが簡単なのはグッド。


あとストラップの編紐の先端がブラブラするのが嫌なので、他のストラップの金具を追加して編紐先端を内側にして不快なブラブラをなくしてみた。
どのように取り付けるのかドローソフトで絵にしてみた。これで分かるかな?

付属のソフトケース。実用的で使い勝手も悪くないと思う。ベルトに固定できるようにもなっている。



説明書は1枚で各国語に対応したもの。見にくいが、何度も見るようなこともないので問題なし。

PENTAX Papilio 6.5×21 オープン価格(10,800円 Amazon)
ペンタックスホームページ  http://www.pentax.jp/japan/products/binoculars/short/papilio/index.html

主な仕様
■形式 ポロプリズム・センターフォーカス式
■レンズ構成 1群2枚 5群5枚
■倍率 6.5倍
■対物レンズ有効径 21mm
■実視界 7.5°
■見掛け視界 49°
■1000m先での視界 131m
■射出ひとみ径 3.2mm
■明るさ 10.2
■視度調整 右接眼部、クリック付
■視度調整範囲 ±4m-1
■眼幅調整範囲 56~74mm
■焦点調整範囲 約0.5m~∞
■輻輳補正方式 ピント連動対物偏芯方式
■目当てリング 回転スライド式
■外観色 ブラック&ダークグレー
■本体サイズ 114×110mm
■厚み 55mm
■質量(重さ) 290g
■付属品 接眼レンズキャップ、ケース、ストラップ