VSTi u-he ZEBRA2 MOD FX

ZEBRA2、ZebraletteのMOD FXエフェクト(コーラス/フランジャー/フェイザー)の紹介。

下はZebraletteのパネル。内容はZEBRA2と全く同じ。

触ってみると、挙動が掴みにくい。マニュアルもほとんど説明らしい説明をしていない。それぞれのパラメータが何を意味しているのか把握するのに苦労した。

コーラス/フランジャー/フェイザーは同じような構造のため、一つのエフェクトとしてまとめている。開発者としての気持ちは分かるのだが、使い勝手としては、かなり厄介なエフェクトとなっている。

MODE

  • Chorus:コーラス/フランジャー(ショート・ディレイ)
  • Phorus:コーラス/フランジャー(All-passフィルター)
  • Phaser:クラシックタイプのフェイザー(All-passフィルター)

Feedback(-100~100)

Chorusでは使わない。0以外にした場合は、その時点でコーラスではなくフランジャーとなり、レゾンナスを得るための調整パラメータとなる。
0は戻り値が0なので、実質OFFとなっている。
マイナスは位相の反転。

Center

モードによって機能が異なる。
Chorusではディレイタイム。
Phorus、Phaserでは、All-passフィルタのカットオフ周波数。

Depth

LFOの変調振幅の設定。

Stereo

左右チャンネル間のLFO位相オフセット量を調整。
0及び100は、オフセットがなく、基本モノラルとなるが、次の場合はそうとは限らない。 Quadが0でなく、かつQ-Phaseが0でない場合、左右チャンネルで違いが生じる。
50は、オフセット量が最大となり、広がりのあるステレオになる。

Mix

0だとドライのみ。
50でドライとウェットが半々。
100にするとウェットのみとなる。
これだけでは説明不足なので補足しておく。 All-passフィルターを使ったエフェクトのウェットは、部分的に位相の反転があるのだが、人間にはドライと同じように聴こえてしまう。 そこでドライとウェットを半々でミックスすると、打ち消しあって音が小さくなるところが生じて、効果をはじめて聴き取ることができる。 そのためモードPhorusとPhaserは50で利用するのが基本となる。

Speed(0.1Hz ~ 1Hz)

LFOの周期。

Quad

オプション的なコーラスで、上記の基本となるコーラス、フランジャー、フェイザーの上に、さらに細かい揺れを加えることができる。
使い方としては、ベースとなるサウンドを作った上で、隠し味程度に使うのがよいと思う。やりすぎるとくどくなる。
ただ仕組みが不明。 QuadはひょっとしたらLFOのスピードを4倍で使っているという意味かもしれない。 Depthが0の場合は、揺れはなく、振幅が下がって行くという振る舞いを示す。 Depthが0以外の場合は、レベルを上げるほど、揺れレベルが深くなる。

アニメはPhaserの場合。元々ゆっくり揺れているのだが、Quadを上げていくことで、大きく揺さぶられているのが確認できる。


Q-Phase

QuadのLFO の位相オフセットの調整。つまりQuadが0でない場合に限って有効であり、Stereoが0でモノラルになっていた場合、Quadを0以外に設定し、そのうえでQ-Phaseを0以外にすることで、左右チャンネルの位相がオフセットされ、ステレオ効果を生む。


EQUALLIZER

これは上記のエフェクトをある程度設定してから調整するEQと考えた方がいい。特にAll-passはカットオフ周波数が変動するので、このEQを使って最も効果的なポジションを探るという使い方になる。

Low Freq / Boost

ホワイトノイズに対してウェットのみで0~100へ回した状態。HPFとして機能している。0ではカットオフ周波数が低い位置にあり、徐々に上がっていく。

Boostは、ドライとのウェットのクロスオーバー周波数に対して機能し、ステレオポジションを確保する。

High Freq / Boost

ホワイトノイズに対してウェットのみで0~100へ回した状態。LPFとして機能しているが、0は最もカットオフ周波数が低い状態で、徐々に上がっていく。

Boostは、ドライとのウェットのクロスオーバー周波数に対して機能し、ステレオポジションを確保する。