VSTi u-he ZEBRA2 FX REVERB

ReverbはFXグリッドで1個しか使えない。 種類は違うが同じリバーブであるNuRevもある。これも1個しか使えない。 リバーブは処理が重くなりがちなので、使用できる数を制限しているように思える。

シンセに付属しているリバーブの多くは、おまけ程度で、硬い響きの使えないものが多い。

その点、ZebraのReverbはシンプルな構造にも関わらず、キンキンすることもなく、比較的柔らかい音がする。特にテールがきれいだと思う。 これならば、積極的に使ってもよいと思えてくる。 u-heは音のまとめ方がうまいと思う。それほど大げさなことせずに、使える音にまとめてくるのだから。

操作性は必要最小限の一般的なパラメータで構成されている。 突っ込んだ設定はできないが、その分迷うこともなく、作業性はよいと思う。

ただ、上下に似たようなパラメータを配するなど、少し変わったコンセプトを持っているので、その部分を紐解いてみたい。

MODE


Reverb スタンダードモード
Metalverb 人工的でワイドなサウンド。

PreDelay 0.00~250.00

リバーブが始まる前のディレイ。

Range, D-Range 0.00~100.00

リバーブの長さで、空間の大きさの印象を左右する。

Feedb, D-Feedb 0.00~100.00

フィードバック。

Damp 0.00~100.00

フィードバックループ内のローパスフィルター。ゼロにすると無効になる。

D-Mix 0.00~100.00

DIFFUSORのミックスレベル。これをゼロにするとおそらくDIFFUSORからの音は出ていない。

Speed, D-Speed 0.00~100.00

Range,Feedbを変調するLFOのレート。
D-Range,D-Feedbを変調するLFOのレート。
分かりにくいがレベルを上げることで密度を上げられる。 当然だが、レベルを操作するModの設定も上げる必要がある。

Mod, D-Mod 0.00~100.00

Range,Feedbを変調するLFOのレベル。
D-Range,D-Feedbを変調するLFOのレベル。
Speedとセットで使う。

Dry, Wet 0.00~100.00

出力レベルの調整。


使い方

DIFFUSORが何なのか、少し悩む。まずは似たような設定で比較してみる。
まずは上行の設定を下のようにした。RangeとFeedbは50に設定。 これを録音。

次に下行のDIFFUSORの設定を下のようにした。D-RangeとD-Feedbは50に設定。それだけだとDIFFUSOR は鳴らないので、D-Mixを最大にする。これで録音。ただこの出力音は上行のゼロ設定の音も入っているのでDIFFUSORだけの音ではない。

録音した音は最初が上行で、次が下行となっている。

聴いてわかるのは、明らかに違うタイプのリバーブで、パラメータ値は同じでも全く結果は異なるということ。 役割として上行はテール部分のリバーブを作り、下行のDIFFUSORは初期反射に近い部分を担っているようだ。

DIFFUSORの役割が分かってしまえば、設定も迷わずできる。