DAW Reaper 試す5

お試し5回目。カバーしながら学習してみる。ReaperよりもSynthsizer Vの学習の方が多め。



実験や検証に欠かせないFXが割と網羅されている

Reaperには音響で欠かせないオシロスコープなどのツールが標準で搭載されている。 実験とかソフトを作る場合は欠かせないのだが、普通のDAWとして音楽制作で使う場合は、なくても困らないというもの。 なのでCakewalkには標準では搭載されていなかった。 波形編集のAudacityでやっていたようなことがReaperで可能となっている。 Reaperの方向性が他DAWと違うことが垣間見れる。


JS:Oscilloscope Meter

波形をチェックするときに必須のオシロスコープ。 これの良いところは、LRが独立して表示されていて、Holdしてから、サイズを任意に変更して見やすくするという手順が踏めるところ。ウィンドウサイズも自在。

下はサイン波をウィンドウのサイズやLengthを調整して見やすくしたところ。440Hzは下の数値で判断できる。上の数値はサンプル数で、これはサンプリング周波数が48000Hzなので、109sampleとなっている。

見た目がカクカクで棒グラフのように見えるけど、その1本1本がサンプルの幅になっている。これって他ではなかなか見られない! すごく気に入った。



JS:Frequency Spectrum Analyzer Meter

オシロとセットで周波数特性を観察するときに使う。LRの位相特性も確認できる。 これのよいところはFFTサイズと窓の設定ができるところ。用途に応じて使い分けるのだが、完全に開発者向けという印象。DAWで音楽を作りたい人にとっては関係ないところなのだが、おそらくReaperの開発で使っていて、そのまま標準装備にしてしまったのではないかな? 周波数軸が対数なのは普通なのだが、個人的にはリニア表示も欲しい。

後日改造してリニア表示版を作ってみた。


JS:Tone Generator

任意の周波数のサイン、三角、ノコギリ波を発振できる。レベル調整できるので、様々な検証などに利用できる。


JS:Sine Sweep Generator

これも実験、検証用では必須のスウィープ。低い周波数と高い周波数を行き来する音。 エフェクトの特性などを知りたいときに便利。
どうもサンプリング周波数に応じて、全域を行き来するようだ。 また調整できるのは時間だけで、レベルは0dB固定のようだ。さすがに0dB固定は使いにくいので、途中でボリューム調整をした方がよさそうだ。ただ、JSはインタプリタで、ソースを直接いじれてしまうので、改造してボリュームをつけてしまってもよいかも。
後日改造してみた。


Reaperはどこへ向かっているのだろうか? 他DAWとは明らかに方向性が違う感じがする。 例えるなら、他DAWが業界標準のMSオフィスのような音楽制作用を目指しているとするならば、 Reaperは完全にプログラミング用のエディターという方向で、音楽制作にも使えるけど、それ以外の妙なこともOKで、見た目はそれほどこだわらないという感じ。道具に徹している。