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VSTi u-he ZEBRA2 MMIX

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MMIX(Modulation Mixer) モジュレーションミキサーは、最大3つのモジュレーションソースをさまざまな方法で処理。モジュレーションを合計したり、合計を定数でスケールしたり、一方の入力を使って他の2つのモジュレーションソースをクロスフェードしたりすることができる。 MODE 3つのモードから選択する。ブロック図がわかりやすいので、迷いはないと思う。 sum modulations Mod1 + Mod2 + Mod3 + const scale sum by const Mod1 + Mod2 + Mod3 x const fade 1/2 by 3xC Mod1とMod2をクロスフェード。それをMod3 x constで調整。 MOD1, MOD2, MOD3 それぞれ任意のモジュレータを選択する。 CON(0~100) sum modulationsモードでは定数が出力に加算。 scale sum by constantモードでは出力がスケーリング。 fade 1/2 by 3xCモードではMod3の量がスケーリング。 ブースターとして使ってみる どう使ってよいのか迷ったのだが、単純にモジュレータの最大値を超えたいときがあったので、それをMMIXで実現してみた。超低周波からスタートしてピアノ鍵盤のはるか上まで登っていくという音。 VST Zebra menu

VSTi u-he ZEBRA2 DIST

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DIST(Distortion) 伝統的なアナログタイプのサチュレーション。 チューブ・ディストーションからクリッピング、整流、フォールドバックまで、6種類のディストーションを選択できる。 また、2種類のポストフィルターモードも搭載し、ギターアンプのシミュレータとしても機能。 Generators rackでは2個使えるが、FXグリッドにも2個同じものが存在するので、Zebraとしては最大4個使える。下はFXグリッド版DIST。 TYPE Tube Class A 完全な真空管プリアンプをシミュレート。クラスAは、単一のチューブを使用してDCバイアスをかけることで奇数倍音と偶数倍音の両方を作り出す、チューブディストーションの「伝統的な」タイプ。動作曲線の非対称性により、クラスAの歪みは比較的温かみのあるサウンドになる。下はサイン波に適用した波形。 Tube Class AB 2本のチューブを「プッシュプル」配置にしたプリアンプをシミュレートし、イーブンハーモニックな部分を排除した対称的な歪みを実現。 Tube 2 Stages 2つのクラスAステージを直列に配置した真空管アンプを模倣。クラスAと同様に奇数倍音や偶数倍音も発生するが、結果はよりリッチでダイナミックなものになる。このモードでは、内部フィルタリングとフィードバックを追加して、より複雑なサウンドを実現。ハイゲインの設定では、より顕著な高音のロールオフと低音のリフトが聴こえる。 Hard Clip このモードでは、波形の上部と下部を単純に切り取る。 Rectify 全波整流。負の半波は正になり、結果として得られた波形はDCブロッキング・フィルターを通して供給される。 Foldback フォールドオーバー・ディストーション。ソフトクリッピングに似ているが、ゲインを上げても信号を天井に叩きつけることはない。 Input 入力ゲインを設定。 Output 最終的な出力ゲインを設定。 Pre Tilt 入力信号にはローシェリングとハイシェリングを組み合わせた EQ が適用され、Pre-Tilt によって歪みの周波数依存性が高まる。Pre-Tilt をネガティブに設定すると低音が強く

VSTi u-he ZEBRA2 FOLD

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FOLD(Wavefolder)は、入力された信号を正弦波にマッピングし、それを何度も折り返す特殊なウェーブシェイパー。 高域の含有量が非常に少ない信号に適用した場合に最適なサウンドとなる。 Buchla等のWest Coast synthesisをイメージしていると思われる。 Ripples(1~7) 合計サイクル数。 Live View 任意のフォールドとバイアス変調のリアルタイムアニメーションを有効にする。 CPU負荷を下げたい場合は無効にする。 Folds 使用されるリップルの割合。入力レベルコントロールなので、モジュレーションなしでFoldsをゼロに設定すると無音になる。 Bias カーブの使用されている部分を左または右にシフトさせる。 Ratio リップルの相対的なレベル、効果的な出力ブーストコントロール。 Slope 曲線を下向きまたは上向きに傾ける。 下は0から25へまわしたときの動画 Clip Angle 左右のエッジのカーブを調整。 サウンド 実際に試してみると、スレッショルドを超えたとき、波形を折り返すことで、元の信号に倍音を追加している。 FMに近い加工がされていく。 入力信号をサイン波にして、Rippiesを1にし、Foldsを0から100へ上げて行った場合。 下はRippiesを7にした場合。 下サウンドは倍音少な目の音にFOLDをかけてみたもの。 VST Zebra menu

VSTi u-he ZEBRA2 SB

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SB (Sideband) サイドバンドモジュールは、ステレオ周波数シフターで、原理的にリング変調と同じように、2つの信号を乗算して2つの「サイドバンド」を生成する。本来は通信用技術。 リングとの違いは、入力に対して定数の周波数でシフトされるところ。リング変調と同じように入力信号に金属的な特性を与えることもできる。 Generators rackでは2個使えるが、FXグリッドにも1個同じものが存在するので、Zebraとしては最大3個使える。下はFXグリッド版SB。 RANGE 3種類の周波数が選べる。Freqで調整するが、いずれも中央が0Hzで最大周波数がRANGEの表記となる。 10Hz ゆっくりとした変化に適している。 200Hz 低音域のエフェクト効果に適している。 4kHz 高音域のエフェクト効果に適している。 Freq ゼロは0Hzでプラスマイナス最大にするとレンジで決めた周波数になる。 プラス値は、上側のサイドバンドを大きくし、マイナス値は逆になる。 実験。下はRANGE=200Hzで440Hzのサイン波を入力した状態で、 Freqは+100に設定。 スペクトルでピークを見ると計算値通りで、 440-200=240Hz 440+200=640Hz 正の値は440Hzに対して上側のサイドバンドが大きいことを確認。 続いて、Freqを-100にしてみる。 不の値は逆に小さくなった。 Offset 左右チャンネル間のオフセット。ステレオのロータリーエフェクトに最適。 オフセットは、左チャンネルでは継続的に上昇し、右チャンネルでは継続的に下降する特殊なフェージングに使用することができる。 Mix 元の信号と周波数シフトされた信号の間のバイポーラ・クロスフェード。 +50がデフォルトで、フェーシング効果が最大となっている。 負の値は処理された信号を反転させる。 どう使ってよいものやら これの用途が、なかなか思いつかない。 やってみたのは、すごく渋い使い方。 ホワイトノイズの減衰をSBに通して、質感を与えるというもの。 単なるホワイトノイズとは違った独特な質感が生まれる。 これもホワイトノイズを使って砂粒ぽくしてみた。 ちょっと変わっ

VSTi u-he ZEBRA2 MIX

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モジュールの接続方法に困ったときに役立つMIX。 このモジュールはシンプルで、2つのステレオ信号をミックスする。Generators rackでは4個使うことができる。 FXグリッドにも2個同じものが存在するので、Zebraとしては最大6個使える。 FMOのアルゴリズムを作るときには必須。 下はFXグリッド版MIX 2つの信号はInputとSideChainで設定する。 Generators rackでは4個使えるが、FXグリッドにも2個同じものが存在するので、Zebraとしては最大6個使える。下はFXグリッド版MIX。 PAN MODE Side Chainを左右に振ることができる。 仕組みとしてはPanとBal(バランスコントロール)の2種類がある。 Panは左右の音を徐々にミックスしながらコントロールする。 Balは左右の音量によってコントロールするため、片チャンネルの信号がもう一方へ混ざることはない。 Bal L-R バランスコントロール 最も素直な信号ミックス。中心位置では両チャンネルとも0dBとなる。 Pan L-R パンの法則を遵守。 Bal R-L 入力のLRを逆に接続。バランスコントロール 中心位置では両チャンネルとも0dBとなる。 Pan R-L 入力のLRを逆に接続。パンの法則を遵守。 Pan Mono Side Chain入力をモノラルにミックス。 Pan(ソース選択付変調ノブあり) Side Chainのステレオ定位を調整。 Mix 入力信号のバランス。50がInput、Side Chain共50%で、0がInput 100%で、100がSide Chain 100%となる。 VST Zebra menu

VSTi u-he ZEBRA2 SHAPE

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アルゴリズムを選択できる入力レベル依存型のディストーションユニット。 Generators rackでは2個使えるが、FXグリッドにも2個同じものが存在するので、Zebraとしては最大4個使える。 下はFXグリッドにあるSHAPE。見た目は少し違うが、機能的には全く同じ。 TYPE 各TYPEの歪を比較すると意外と差が小さかったりした。 そこで入力音を同じにした各音サンプルを作ることにした。 SHAPEに入れる前の音はCOMBを使っている。音が減衰するギターのクリーントーンをイメージしている。 COMBの設定は下のようになっている。 Shape クラシックなウェーブシェイパー。 Depthパラメーターはシェイパーの前にDCバイアスを加え、非対称性を実現。 T-Drive トランスのような周波数依存型のウェーブシェイパー。プレゼンスを高めることができる。 Crush Depth ノブでビットリダクションを行う。このモードではInputは使用されない。 Wedge フォールドバック機能付きの高次ウェーブシェイパー。 Depthノブで入力信号をブーストし、歪み量をコントロール。 Depth ディストーション・スレッショルド、実質的には歪み量のコントロール。 Edge メインのトーンコントロール。 Input / Output 入力信号と出力信号をアッテネイト/ブースト。トーンにも影響を与える。 HiOut 高域を減衰/増幅する。 VST Zebra menu

VSTi u-he ZEBRA2 XMF

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XMF(Cross-Modulation Filter) 2つのフィルタをステレオで組み合わせることができ、そこにFM変調と歪機能が追加されている。 基本的に歪を重視したフィルタであり、アナログシンセ的な音を作る際に有効。 はじめ、この構成に疑問があったのだが、u-he Podolskiを触ったら納得できた。Podolskiのフィルタには、ClickもAudoFMもあって独特なサウンドを作り出していた。 Zebraはある意味u-heの全部入りシンセなので、XMFにPodolski風フィルタも入れてみたというのが真相のような気がする。 Podolskiはピークがガンガン上がってしまう安全装置無しという感じだが、Zebraでは安全装置付きなので安心して使える。 Generators rackでは2個使えるが、FXグリッドにも1個同じものが存在するので、Zebraとしては最大3個使える。下はFXグリッド版XMF。 接続は以下のようにSideChainが使えるモジュールで、こちらから入った信号はFMモジュレータとして利用できる。 XMFを読み込んだ状態では以下のようにSideChainもInputと同じモジュールから取っている。 下記のようにSideChainを別モジュールからとってきてもよい。 Type1 1個目を15種類のフィルタから選択。 LP4, LP3, LP2, LP1 ローパス24、18、12、6dB HP3, HP2, HP1 ハイパス BP4, BP2 バンドパス BR2 バンドリジェクト(2極) AP3 オールパス(3極) HP3LP, HP2LP 3極または2極のハイパス+2極のローパスの組み合わせ BR2LP 2極バンドリジェクト+2極ローパスの組み合わせ AP3LP 3ポールオールパス+2ポールローパスの組み合わせ Routing (R) このモジュールを理解するために一番重要な部分。 何よりも、このルーティング図が重要。どう接続されているかがイメージできていないと、意図した音作りはできない。 single 2つのフィルターのカットオフ値はステレオ分割可能なので、パンニングが効果的。 serial Type1のフィルタ